皆さんこんにちは。江東区議会議員の三次ゆりかです。
去る2023年4月23日、江東区議会議員選挙が実施されました。結果的に私は3524票を獲得。たくさんのご支援のもと無事に3期目の当選を果たしました。
今回のブログでは、その選挙戦での選挙活動や舞台裏などについてお伝えしたいと思います。
目次
くじ引きで選挙ポスターの掲示板の順番が決定
告示日の2023年4月16日。立候補者はこの日、選挙管理員会へ出馬の届出を行います。私は江東区議会議員選挙への出馬でしたので、江東区役所へと出向き、候補者名や住所、戸籍謄本や政党・団体の所属証明書類などを含む立候補届出書類を提出。
立候補に関しては、事前に審査が行われていることもあり、よほどの不備がなければ届出書類を提出するのみで受理されます。
届出書類の提出後に行われるのは、くじ引き。これは、皆さんも投票日前には必ず目にされたことがある選挙ポスターの掲示板の順番を決めるためのものです。
くじ引きをする順番は、基本的には届出を行なった立候補者から先着順に。私が引いた番号は44番でした。
ただ、くじを引いて番号が分かったからといって、この番号で確定するというわけではありません。私以前の43番よりも前の立候補者に不備があるかもしれないし、飛び入りで申請を行う立候補者が現れるかもしれない。ですので、順番に審査が終わった段階で、ようやく選挙ポスターの掲示板の順番が確定することになるわけです。
特に混乱や不備もなく、私は44番で確定。ここから本格的に選挙戦がスタートします。
ボランティアさんの協力のもとで進められる選挙戦
掲示板の番号が確定して、真っ先に行うのがポスターの貼り出しです。江東区のポスターの掲示板は448箇所。それぞれの陣営によってその方法は様々ですが、私の場合はポスター貼りのボランティアさんに掲示板前で待機をしていてもらい、番号が確定した瞬間から一斉に貼り出しをしてもらっています。
中には「そんなに急ぐ必要があるの?」と疑問に思われる方もいるかもしれませんが、ポスターの貼り出しが遅れてしまうと、いわゆる“泡沫候補”と見なされる可能性があります。
選挙に初めて出馬する立候補者のなかには、のんびりとポスターの貼り出しを進めようと考える人も少なからずいるものですが、現在では期日前投票も行われていることもあり、ポスターの貼り出しが遅いと選挙戦の土俵に乗るタイミングが遅れ、結果的に票の獲得にも響くものです。
いかに選挙戦を有利に進められるか、そしてより多くの票を獲得ためには、どれだけ素早くポスターの貼り出しを行えるかという点も重要です。
前述したように、江東区には448箇所もの掲示板がありますので、貼り出しに協力してくれるボランティアさんが多ければ多いほど、素早く実行できるもの。もちろん、ボランティアさんに協力してもらうのはポスターの貼り出しだけではありませんが、選挙戦をともに戦ってくれるボランティアさんを、告示前からしっかりと募ることも当選には不可欠な要素のひとつなのです。
ボランティアさんの人数調整の難しさ
今回、私のもとには約30名のボランティアさんが集まってくれました。ポスターの貼り出しのほかにも、法定ビラと呼ばれるチラシへのシール貼りやそのチラシの配布など、様々なお手伝いをしてもらいます。
大変なのが、法定ビラへのシール貼り。法定ビラは4,000枚まで配布が可能なのですが、シール貼りはすべて手作業で行います。
実は2期目の当選を目指した前回の選挙戦では、今回よりも倍ほどのボランティアさんが集ってくれたこともあり、シール貼りもあっという間に終わったものですが、今回はポスターを貼り終えた段階で帰宅してしまう人もいたりするなど、人数的な面で本当に大変な作業となりました。
ボランティアさんの数が多いと、作業をスムーズに進められるメリットがある一方で、手持ち無沙汰になってしまう人も増えてしまいます。これを防ぐためには、多くのボランティアさんの作業をリードする役割を持つ人を立てなければならないのですが、前回の選挙戦ではそれがうまくできずに現場はてんやわんやの状態に。
そこで今回は、人数を減らして臨んだのですが、結果として作業が大変になってしまいました。ボランティアさんの人数調整はなかなか難しいものです・・・。
今回の選挙活動において掲げた2つの戦略
さて、私が今回の選挙活動を進めるにあたって掲げた主な戦略は2つ。ひとつは「選挙カーでマイクを使わない」、もうひとつは「少ない費用での活動」です。
選挙カーでマイクを使用しないと決めたのは、何よりも大きな音がたくさんの人に迷惑をかける可能性があるためです。少人数の立候補者であれば特に大きく懸念するようなことでもないかもしれませんが、今回の江東区議会議員選挙の立候補者は59人、さらに江東区長選挙も同時に行われたため、すべての立候補者が選挙カーでマイクを使用するとなると、とにかくうるさいの一言に尽きるものです。
昼間であっても、夜勤明けやフレックス勤務により就寝されている方もいます。赤ちゃんを寝かしつけている親御さんや、体調が悪い人もいます。また、学校や保育園などの周辺ではマイクの使用は禁止されていますが、たとえ距離が離れていてもマイクを通した声は届くものです。
選挙カーにおけるマイクの使用は、多様なライフスタイルが尊重されるべき現代に適した選挙活動とはいえないと考えています。
また、今回の選挙活動で私が使用した費用はトータルでおよそ113万円。
このうち、公費分がおよそ72万円。公費外である自費は30万円ほどでした。
※三次ゆりか 選挙費用
※折込チラシ代の領収書
議員は、1人あたり年間150万円までの寄付を得られるのですが、私はそのなかから30万円の供託金の支払いと自腹分およそ30万円(公費を使わなかった分)を今回の選挙活動に費やしました。
自腹としての30万円は決して安い金額とはいえませんが、他の候補者が選挙活動に費やす費用は平均で200万円〜300万円ほど。
その10分の1ほどの費用で選挙活動を進めましたので、私が掲げた「少ない費用での活動」は十分に達成できたと思っています。
その他の選挙活動としては、江東区内の路上や公園でのゴミ拾い、それに台東区議会議員選に出馬する立候補者の応援に駆けつけるなどといったことも行いました。
私は、区内での路上喫煙禁止を公約に掲げていることもあり、ポイ捨てされたタバコの吸い殻には特に目を光らせて拾うようにしています。区立公園や児童遊園では、すでに禁煙化を実現させられましたが、路上喫煙についてはまだ道半ば。これには議員の間で様々な意見が飛び交っているおり、なかなか折り合いがつかないのが現状です。その詳細についてはまた別の機会に述べたいと思っています。
これからの選挙に対する私の想い
さて、以上が今回の江東区議会議員選挙での私の選挙活動の内容や舞台裏です。
最後に、どうして私が「少ない費用での選挙活動」を実施したのか、そしてその費用を明確に公表するかについてお伝えします。
その大きな理由は、選挙への出馬に対するハードルを下げたいという想いがあるからです。
選挙への出馬というと、地位の高い人や高学歴、お金持ちの人だけの特権のようなイメージを持たれがちです。ですが、私みたいな高卒でも、お金がなくても、チャラチャラしていても選挙への出馬は可能ですし、十分に準備を整えて選挙活動を行えれば当選も夢ではないのです。
それに、これから若い世代を中心にした立候補者が増えなければ、凝り固まった議論が続くだけにもなりかねません。
私はよく議員を色鉛筆、議会をキャンバスに例えるのですが、同じ色が集まるだけでは色鮮やかな絵を描くことはできない。つまり、多様な意見の取り入れができないということです。
これからの政治を創るうえでは、現代的な思考や発想、様々な経験や経歴をもった多様な人材が不可欠です。
ですので、まずは立候補者数が増加すること。そして、区民や都民にとっての選択肢も同時に増えたなかで投票に参加してほしい。
それが私の選挙に対する想いです。
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