
皆さまこんにちは。
江東区議会議員の三次ゆりかです。
うだるような猛暑が続く毎日。普段から汗っかきの私にとって、真夏の暑さは本当に大敵です。少し外を歩くだけでも汗が噴水のようにあふれ出し、「あ、いま絶対に汗くさいよね私・・・」「いまは、なるべく私に近寄らないで・・・」などと思いを巡らせながら灼熱の毎日を過ごしています。
もうすぐお盆休みをむかえるという方も多いことでしょう。私も8月にはまとまったお休みをいただき、家族と旅行に出かける予定です。

水分補給や室内の温度調整をしっかりと行うなど、体調管理につとめながら夏を存分に満喫していきたいものですね。
目次
公園内のゴミポイ捨て撲滅に向けて区が進める注意喚起の看板設置

まずはこちらの写真をご覧ください。
これは江東区内のとある公園の様子なのですが、ご覧のとおりあちらこちらにペットボトルや空き缶、タバコの吸い殻などのゴミが散乱しています。
区民の憩いの場、子どもたちの遊び場であるはずの公園で、これだけ多くのゴミのポイ捨てを目の当たりにするたび、悲しさと怒りがこみあげてくるものです。
近隣に住まわれるボランティアさんが定期的にゴミ拾いを行なってくださっているのですが、毎回買い物袋3袋分ほどのゴミが回収されていると聞きました。この方々は、ペットボトルや空き缶を洗ったうえで分別までしてくださっています。
一体、どなたがゴミをポイ捨てしているのか。大人なのか子どもなのか、区民の方なのか区外の方なのか。しかし、問題は誰が捨てているのかではなく、公共の場でゴミを平然とポイ捨てできるような欠落したモラルと乏しい倫理観にあると感じています。
もちろん、ゴミのポイ捨てを未然に防げるような対策が遅れた行政にも問題はあります。そこで早急の対策として、まずは公園内に注意喚起を記した看板の設置が進めてられていくことになりました。
「看板を設置したからといってポイ捨てが減るの?」「看板の設置は景観が損なわれるのではないか」というお声をいただきそうですが、看板は注意喚起の目的を果たすだけでなく、ポイ捨てする人に対する注意を正当化する、いわば大義名分を掲げることにもつながるのです。
たとえば、ゴミをポイ捨てする人を見かけた際に注意をしたとします。しかし、公園内のどこにも「ポイ捨て禁止」が掲げられていなければ、それはあくまでも注意した個人の主張にすぎず、その注意の正当性は欠けてしまうもの。個人の主張でモラルや倫理観に訴えかけるだけでは、残念ながらゴミのポイ捨てをなくならいことを痛感しています。
一方で、看板の設置を通じた区による注意喚起がされることにより、「ポイ捨て禁止」の注意が個人としての主張だけではなく、区が取り決めたルールであることもあわせて主張できるようになります。「あそこにポイ捨て禁止と書いてありますよ」「区が禁止と言っていますよ」といった具合に、注意に正当性が与えられ、ルールに対してリアルタイムに従わせることが可能になるというわけです。
とはいえ、ポイ捨て現場を見かけたからといっても口頭で注意するのは勇気のいる行動です。注意喚起の看板設置と、行動へ移す勇気の湧き上がりが比例するとは思っていませんし、無理して注意をしてほしいとお願いするわけでもありません。
ただ、どなたか一人でも注意をする方が現れた際、その方の勇気と主張に正当性を与える施策として、注意喚起の看板設置は非常に意義あるものであると考えています。
区立幼稚園が減少中。区による通園バス運行を望む保護者の声が増加
次にお話しするのは、区立幼稚園減少によって保護者の方々が持たれるお悩みについて。
令和3年の時点では20園あった江東区の区立幼稚園も、少子化や保護者の共働き、ひとり親世帯の増加などによる保育園の需要増加などを背景に、現在は16園までに減少。さらには、令和9年度末までに9園の閉園が予定されています。
とはいえ、区立幼稚園の需要が急激に低下しているわけではありません。区立幼稚園は私立幼稚園に比べて入園・通園にあたっての費用負担が軽減されるため、保育園の入園認定要件を満たせないご家庭からすると心強い存在であることは今も昔も変わっていません。
ところが、区立幼稚園が減少していることによってわざわざ遠方の園にまで通わせなければならないといったケースが生じており、通園に関して不便さを感じている保護者が増加しているわけです。
また3年保育の需要が高まっているものの、現在において実施する区立幼稚園は3園のみ。令和7年度からは新たに3園で実施が開始される予定ですが、区立の3年保育を希望しても近隣に無いという現状も課題のひとつといえます。
そうした保護者の一部からは、区による通園バスの運行を希望する声が挙がっています。
私としてもその必要性については十分に認識していますので、すでに担当課長には相談済みです。今後も引き続き、実現に向けて保護者の方々とともに要望を続けていきますが、検討をさらに前進させるためにも、同じような希望をお持ちの保護者の方がいれば、ぜひ私や区に対して直接訴えかけてみてほしいと思います。

皆さまとともに力を合わせて江東区を変えていきたいという気持ちが強くあるので、同じ区民の仲間として遠慮なく私に頼ってください。
「こども誰でも通園制度」のスタートを前に一時保育の試験的実施を検討中
令和8年度からは、保育園や認定子ども園への入園認定要件を満たさなくても利用が可能になる「こども誰でも通園制度」がスタートする予定です。
区立幼稚園の減少という問題の解消にもつながるであろう制度ではありますが、開始までにはまだ年月がかかることもあり、江東区では制度開始を待たずに試験的な意味もこめて一時保育の実施も検討しているところです。
文教委員として、保護者の方々が幼児教育についてのストレスや悩みを少しでも緩和できるような制度や環境づくりに引き続き取り組んでいきたいと思っています。
6月の予算審査特別委員会における私の質問と区の担当者による答弁の一部
最後に、6月13日に実施された予算審査特別委員会における私の質問と区の担当者による答弁の一部を抜粋して公開します。
今回は、性の多様性についての理解促進に向けた事業について。そして、未就園児の定期的な預かり事業の拡充に関する体制や方針、新たに開始される教育プログラム「とうきょうすくわくプログラム」についてうかがいました。
三次:私から性の多様性等への理解の促進について伺います。
まずは、予算がついた背景についてです。
人権推進課長:予算がついた背景ですが、本会議におきまして御答弁しましたように、大久保区長は、江東区版パートナーシップ制度に関する再諮問を行うに当たり、再諮問を御審議していただいている間に、より多くの方に性の多様性についての理解をいただくための取組を行うための予算を計上したものでございます。
三次:パートナーシップ条例の一助となってほしいという先ほどの答弁がありましたけれども、私もそのような立場から質問いたしたいと思います。若者の自殺率についてなのですが、日本は高く、性の悩みで自殺を考えている若者もいます。エビデンスベーストポリシーメイキングを推進していってほしいという立場から質問します。
若者の死因1位は、皆さん承知のとおり自殺となっております。性の多様性について、個人的には幼少期のこどもたちにも学んでほしいという立場でして、チームを組んで幼少期からの命の授業というのを定期的にイベントで行っております。初回は江東区で行いました。250名前後の方が来場されて、先日は港区でも200名オーバーの方が参加してくださいました。自分がどう生まれてきたのか、相手が嫌だと言ったらやらない、自分が嫌だと思ったら嫌だと伝える、プライベートゾーンを人に見せない、触らせない、自分を大事にすること、相手も生まれてきて大切に育てられている大事な命だということを性の多様性として幅広く周知したい思いでイベント活動をしております。
そこでこの啓発や展示というのは、どのようにして行うのか伺います。
人権推進課長:性の多様性について3点ほどございまして、その内容を理解促進していただくために、その内容についてポスタ一掲示、また他団体からの貸出用のパネルや無償のダウンロードができるデータを活用したパネル展を開催する予定でございます。
三次:このターゲット層というのは、江東区民全体ということで合っていますでしょうか。
人権推進課長:ポスター掲示場所は今後考えていきますけれども、パネル展については2か所ほどを考えています。
三次:展示場所についてもそうなのですけれども、公共のトイレや公園のトイレにそういった啓発カードやポスターを貼ることは可能なのかどうか、また学校の玄関や児童・生徒の目につくところにも啓発してほしいと思っておりますが、本気度としてどこまで周知していくのかというのを確認させていただきたいと思います。
人権推進課長:公共・公園のトイレのポスターの掲示につきましてですが、まずトイレにおきましては、清潔感を重視している、また情報を得られる対象が限定されてしまう、施設管理上想定していない場合が多々あるということなどの課題があります。特に管理上の課題ということでは、庁舎を例に挙げますと、ポスターの掲示場所を指定し、施設管理を行っておりまして、掲示の期間の管理やはがれた場合の対応をしております。それらの管理上の理由から掲示場所以外のポスター掲示は認めていないということでございます。
また、掲示場所を特定することで不特定多数の方が情報を得られる場所が分かりやすく情報が得やすいという利便性もございます。また、公園のトイレにつきましては、基本的に屋外物の掲示は禁止しておりまして、例外として掲示板が設置されている公園がございます。そちらにつきましては、所管課との調整が必要となっております。
このようにトイレにおける掲示につきましては、課題もございますので、今後の研究課題とさせていただきたいと思います。
なお、学校への掲示につきましては、教育委員会と連携しまして実施に向け検討してまいりたいと考えております。
三次:各駅や病院等々にお願いしていくということも、ぜひ併せて検討をお願いしたいと要望しておきます。
こちらは、管理上大変かと思いますけれども、たくさんの方に知っていただくこと、パートナーシップ条例に対して一助となってほしいと私も思っておりますので、ぜひ周知啓発をよろしくお願いいたします。
パブコメでは、アウティングや誹謗中傷から制度を守る仕組みや、偏見、差別をなくすための周知、条例の制定、職員のジェンダーへの理解を望むというものもありました。私は、職員と議員とで勉強会を重ねることも大事だと考えております。ほかのパブコメでは、公衆トイレや浴場の利用、スポーツ出場の規定などの制限が必要とありました。こちらについても、公衆トイレの環境整備が江東区はまだ不十分と感じておりますので、同時に整備をしてほしいと考えております。様々な課題について啓発の機会に取り組んでほしいと要望します。
スケジュールについてもお聞きしたいと思っております。管理体制の問題を先ほど御答弁いただきましたけれども、いつぐらいまでに啓発期間をするのか、そちらをお願いしたいと思います。
人権推進課長:事業につきましては、補正予算を可決いただきましたら、すぐに取りかかる予定でございまして、掲示については掲示場所によって大体2週間から3週間、そちらについてもなるべく早く行って、まずこちらにつきましては、3か月以内にまずこの補正予算については実施していきたいというスケジュール感で考えております。

三次:ありがとうございます。私も無料のダウンロードをさせていただいて、啓発を一緒に広めていきたいと思います。
三次:次に、未就園児の定期的な預かり事業の拡充について伺います。
今回は一時預かりをしていた塩崎保育園とのことで、一時保育の部屋もあり、保育土もいるとのことですが、これから増やしていくとなると、保育士の確保が難しくなります。週に一、二回の通園ですが、雇用形態はどのような形になりますでしょうか。職員体制について伺います。
保育政策課長: 本事業は、7月から実施いたしますけれども、区立園のうち区立保育園につきましては、再任用職員3名と会計年度任用職員2名の職員体制としまして、ローテーション勤務により常時2名もしくは3名の体制を構築いたします。また、区立幼稚園につきましては、会計年度任用職員5名を雇用いたしまして、常時3名の体制で実施いたします。今後の実施につきましては、試行事業の状況等を踏まえて検討いたしますけれども、通常保育に支障のないように体制を構築する予定でございます。
三次:職員を確保するのは、どこの保育園もなかなか現状で難しいと聞いておりますので、こちらはさらに追加でというところをしっかりサポートしていただきたいと思っております。来年度からどのようなスケジュールで段階的に増やしていくなどの計画を立てているのでしょうか。そこに対してのマーケティングというか、市場調査や現場からのヒアリングはどの程度しているのかというのを伺いたいと思います。
保育政策課長:今年度につきましては、私立保育園で秋から、また私立幼稚園につきましては、体制が整った順に開始する予定でございます。令和7年度につきましては、令和7年度の予算編成におきまして整理いたす予定でございますけれども、国が令和8年度からの本格実施を示しておりますので、今後2年間で段階的に実施園を増やしていく予定でございます。
本事業につきましては、他の自治体でも試行事業を今進めているところでございますので、他の事例を研究するとともに、保育現場の声、また利用者のアンケート等を踏まえましてよりよい制度にしていきたいと思っております。
三次: 2年間で増やしていくということで、他の自治体でも同じように増やしていくとなると、やはり保育士確保が大変なのだろうと思いますので、しっかりやってほしいと思います。
兄弟児がまだ同じ保育園に通えていない現状があるので、預かり事業の拡充にどんどんなっていくと思いますが、現場の声と保護者の声を聞いて、まずは兄弟児で同じ園に通えていない人たちもぜひ解決していって拡充してほしいと要望しておきます。

次に、「とうきょうすくわくプログラム」の実施について伺います。
三次:各園の環境や強みを生かしながら、光、音、植物など各園が選択するテーマに沿って乳幼児の興味、関心に応じた探求活動を実践し、非認知能力の向上など幼児教育保育の充実を図る園を支援するための補助事業とのことです。各園の環境や強みを生かすとされておりますが、例えばどのようなことをお考えでしょうか。
保育支援課長:各園の環境や強みを生かした探求活動につきましては、様々あると考えますが、例えば園の特色ある活動として、太鼓や楽器を使っている場合には音の探求をしてみたり、食育に力を入れているのであれば食べ物を探求してみたり、また園の環境として園庭や近くの公園等にある木とか植物、また落ち楽という自然を活用した探求等が考えられます。事業の実施に当たりましては、各園の探求活動を後押ししていくため、各園の環境や強みを生かした事例も蓄積してまいります。
三次:先ほど食べ物の話が答弁でありましたけれども、私は子どもの事故予防地方議員連盟に参加しております。以前も議会で質問させていただいたのですが、トマトとかブドウとか、丸い食べ物とか、そういうのは4分の1にカットして出すということを消費者庁でもやっていますけれども、トマトとか、食べ物、食育はとても大事で、事故がないような形でわくわくすることの探求につながることを推進していっていただきたいと思います。
わくわくすることとして、自分の体と自分以外の人の体の仕組みについても、乳幼児が興味を持つことが大事だと考えております。体はどうやって動いているのか、なぜお腹がすくのか、なぜ御飯を食べるのか、けがをすると痛い、心臓の音がどきどき鳴るなど、体の仕組みをわくわくしながら考え、自分と相手を大事にすることをこのプログラムで体験してほしいと個人的に考えておりますので、要望しておきます。
このプログラムを行う上で子育て世代や妊産婦に周知することも大切だと考えますが、周知方法としてはどのようにお考えなのか伺いたいと思います。
保育支援課長:本プログラムは、探求活動を通じてこどもの豊かな育ちを応援するものでございます。各園の職員や保護者において共有するだけでなく、お話しされた子育て世代や妊産婦などを含めて、広く地域の人々にも活動内容を知ってもらうことが重要と考えております。そのため各園の探求活動の内容についてホームページで発宿するなど、区内で取組の輪が広がっていくよう周知してまいります。

こどもたちの自己肯定感が高くなり、自分に自信を持って生きていってほしいと思っております。

失敗というよりも成功体験、わくわくする体験、そういった体験を積み重ねて、小さい階段ではありますけれども、少しずつ階段を上って自己肯定感が高いこどもたちが多く育ってほしいと願って、質問を終わります。
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