
皆さまこんにちは。
江東区議会議員の三次ゆりかです。

日中はまだまだ暑さが残っている日もありますが、朝晩は涼しい風が流れ込んでくるようになり、ようやく秋の訪れを感じられるようになりました。
一方で、秋は本格的な台風シーズンでもあります。秋雨前線の影響による大雨やゲリラ豪雨も増える時期ですので、防災意識をいっそう高めて備えを十分にしておきたいところです。
さて、今回のブログでは8月に私が経験した出来事などをショートオムニバス形式でいくつか紹介していこうと思います。8月は議会がなく、イベントや勉強会、協議会などへの参加が主な活動となりました。また、夏休みに出かけた旅行先で今後に向けてのちょっとした気づきもありましたので、そちらもあわせてお伝えしていきます。
目次
スズメバチの巣の駆除報告と注意喚起

まずは注意喚起からです。
8月の某日、豊洲四丁目公園に大きなスズメバチの巣ができているとのことで区民の方からご連絡をいただきました。
さっそく駆除してもらおうと、まずは区の施設保全課に連絡を入れたのですが、どうやらこういった害虫や害獣の駆除の担当は保健所のこと。あらためて保健所へ連絡を入れると、応急措置として注意を呼びかける立て看板を設置してくださり、その後駆除されたようです(スズメバチのイラストが可愛らしい)。
発見や報告がされていないスズメバチの巣が、まだ区内のあちこちにあることかと思います。大変危険ですので、発見しても興味本位に近寄ったり、刺激を与えるようなことはせず、すぐに私や江東区保健所にご連絡ください。
全国の皆さまに味わってほしい江東区産のハチミツ「百花蜜」
ハチ関連で、お知らせをひとつ。
スズメバチは恐怖の存在でしかないのですが、実は江東区では2013年から「江東区ハニービープロジェクト」という特定非営利活動法人が中心となった養蜂事業を行っています。
もともとは江東区職員による、CIG(緑の中の都市づくり)の推進、都市の生態系の回復などを目的とした都市養蜂の提案から始まった事業です。
その後、区役所の屋上にて養蜂事業が開始され、現在は区職員や区民、宮内事業者などによって設立された「江東区ハニービープロジェクト」が事業を引き継ぎ継続しています。
収穫されたハチミツは、区内障害者団体の協力によって瓶詰めされ、「百花蜜」という商品名で販売されています。加熱処理などは一切加えられていないほか、農薬や放射性物質の検査も徹底して行われている安心安全な商品です。
毎年10月ごろから区役所2階の売店「るーくる」にて販売開始されますので、採れたて新鮮な江東区産ハチミツをぜひ一度味わってみてください。
4年ほど前に採蜜の様子を視察した際の動画をYouTubeにアップしています。こちらもあわせてご覧ください。
https://youtu.be/04PKH68X5Jk?si=0dwewlzp5rwhKo2x
DX化の本質を学んだ「第一回23区東部地区議員勉強会」
勉強会として参加したのは、江東区議会で開催された「第一回23区東部地区議員勉強会」です。
墨田区議会の井上ひろき議員を講師としてお招きし、DX(デジタルトランスフォーメーション)の本質について学びました。もともとエンジニアをされていた井上議員だけあって、専門的な知識や経験が豊富。
多くの自治体が業務やサービスのDX化に遅れが生じているといわれる現状のなかで、その推進のためには、まずはDXの本質を認識し、そのうえで環境を整える必要があるものです。
江東区では、令和2年3月に情報化推進プランが策定されたほか、本年度の予算委員会でもAIやICTを活用する事業の承認を複数受けるなど、行政のDX化に向けた動きを活発化させています。また私個人としても、そうした計画の推進議連に所属していますので、今回の井上議員から学んだ事柄をしっかりと還元できるよう努めていきたいと思います。
「出産議員ネットワーク・子育て議員連盟」の院内集会に参加
続いては、「出産議員ネットワーク・子育て議員連盟」の院内集会への参加報告です。
出産議員ネットワークとは、現職や元職を問わず、在任中に出産、妊娠、またはこれから出産を望む議員で構成されるネットワーク。院内集会は、同じ志を持つ子育て議員連盟とともに、議員活動と出産・子育ての両立に向けた取り組みなどについて議論や意見交換、調査報告を交わす場として開催されています。
女性議員の増加にともない、議員活動と妊娠や出産、子育ての両立に関する課題や悩みも比例するように浮上している傾向にあります。
ただ、事例がまだ充足しているとはいえず、支援体制や細かなケアが行き届いているとはいえないのが現状です。
そこでこうした場を設けることによって、妊娠や出産、子育ての経験や希望を持つ議員からの“生の声や体験”を事例として寄せ合い、支援やケアにつながる法改正などを求める活動を進めています。
私自身も在任中に出産、子育てを経験した身として、これまでの経験が現在妊娠中や子育て中、これから授かりたいと希望する議員の方々の不安や悩みの解決につながる一助となることを願い、今後も参加を続けていきたいと思っている次第です。
性教育を楽しく学び、命の尊さを再認できた「Shibuya Life Canvas」
ここからは、私が8月に参加したイベントをいくつか紹介します。
まずは、公益社団法人東京青年会議所(JCI東京)の渋谷区委員会と相模ゴム工業株式会社の共催による「Shibuya Life Canvas 性教育とフェムテックで考えるライフデザイン」。
その名の通り、性教育や女性の健康に関する課題に対してテクノロジーを用いて解決する製品やサービスを指すフェムテックについて学ぶためのイベントです。
避妊具の製造工程や正しい使い方、重要性などを学べる講演会やトークショー、ワークショップといった催しがたくさん行われ、なかなか人には聞けない、または知っているつもりで勘違いしていたような性に関する知識、そして命の大切さを楽しく学べる機会となりました。
ちなみに私は、このイベントにただ立ち寄っていたわけではなく、とあるブースの出展者として参加していました。
子育て中のママやパパの応援イベント「Thanks mama Forum」
さらにこの日は、有明ガーデン・東京ガーデンシアターで開催された「Thanks mama Forum」にも参加。
「一般社団法人全国マザーズケア協会」と「一般社団法人日本マタニティフード協会」が共催し、江東区教育委員会が後援した当イベントは、子育て中のママやパパの悩みや不安を解消し、応援することを目的としたものです。
2つの大きな会場で開催されたこともあり、ステージやワークショップをはじめ、子育てだけでなくライフプランや美容、食事に関するアイテムやサービスの体験コーナーなど、多種多様なコンテンツを楽しめる機会でした。
首都直下型地震発生からの3日を疑似体験できる学習ツアーへ
最後に紹介したいのが、東京臨海広域防災公園で実施されている「東京直下72h TOUR」です。
これは、マグニチュード7.3、最大震度7の首都直下型地震の発生を想定した体験学習ツアーとなっており、国や自治体の支援体制が整うまでの目安といわれる3日間の72時間を自力で生き残るために必要な知恵や行動を学ぶことができます。
ツアーの流れとしては、まずはエレベーター内で震度7の地震が発生し、そこからの脱出、避難場所への移動、避難所生活を疑似体験するというもの。
エレベーターから脱出すると、崩壊した建物や倒れた電柱など、被災した街並みの姿がリアルに再現されたジオラマのなかを歩いて避難場所まで向かうことになり、疑似体験であることを忘れそうになるほどの緊迫感が伝わります。
また、余震を体験しながらの避難道中では、タブレット端末とAR機能を使用した注意事項に関するクイズが出題され、その答えにもとづき最適な知識と行動を学びながら移動していくことになります。
これから発生が予測されている首都直下型地震に関して、どれだけ防災認識を高めていようとも、実際に体験しない限りはその恐怖を計り知ることはできません。
私は今回、子どもとともに本ツアーに参加したわけですが、同規模の地震を疑似体験することにより、避難や安全確保についての多くの学びを得られたことはもちろん、本来は体験しなければ感じられない恐怖をシミュレートできる機会となりました。
こちらは期間限定のイベントではなく、通年で実施されている体験ツアーですので、お子さまと一緒に参加してみてはいかがでしょうか。
「東京直下72h TOUR」に出向いた日には、会場が近場だったこともありAFEE(エンターテイメント表現の自由の会)の街宣にも参加しておりました。
夏休みに出かけた海外旅行で得られた様々な気づき
8月には数日間の夏休みをいただきタイのバンコクを旅行してきました。
バンコクの街中には、いたるところにデジタルサイネージが設置されており、広告などの情報発信がされているのですが、この光景を目にした私はひとつの気づきを得ることに。
日本でもデジタルサイネージをもっと普及させられれば、選挙活動における費用や労力が軽減されるのではないかと感じたのです。
もっとも期待できるのが、選挙活動にあたって実施されるポスター制作と掲出面。選挙の公示や告示が開始されるとおなじみの選挙ポスターですが、もしもデジタルサイネージでの発信が可能になれば、印刷などの制作費用が削減されるだけでなく、掲出に協力してくださるボランティアさんの確保も不要になるはずです。
デジタルサイネージが設置されれば、街の景観が損なわれるといった声も挙がりそうではあるものの、たとえば選挙期間中の限定で設置するなどの対策がとられれば、そうした懸念も一過性に抑えられることでしょう。
また、落書きなどの悪質なイタズラの防止策となるため、むしろ景観は保全されるのではないかとも考えられるのです。
もうひとつ。タイも含めた東南アジアの各国には、GPSを活用した「Grab」という自動車配車アプリが普及しています。
タクシーだけでなく一般ドライバーの運転する車にも送迎を依頼できるサービスとなっており、街中でタクシーを求めて右往左往したり、列に並ぶ必要がないため移動の利便性という面では非常に高いものがあります。何よりも料金体系が明確、安価であるため、気軽に利用できるという点も嬉しいポイントです。
バンコク滞在中に、何度も「Grab」を利用して移動しながら思ったのは、日本は交通手段の選択肢が狭く、交通費もとにかく高い傾向にあるということ。
特にタクシーに関しては、乗車料金があっという間に高額になることも少なくなく、“ちょっと気軽”に利用することも憚られるものです。
高齢化によって、自家用車の所有率が低下する可能性も踏まえれば、今後はますます公共交通機関の必要性は高まり、交通手段の選択肢に幅を広げる必要もあるのではないでしょうか。
「Grab」のような誰もが低価格で車に乗車できるサービスが、日本でも普及されることを望む次第です。

私は今回、たまたまプライベートの海外旅行で気づきを得たわけですが、裏を返せば海外へ出かけていなければ得られなかった気づきです。
残念ながら日本全体でも地方単位でも、施策やサービスなどにおいて海外から大きく遅れをとっている面が多々あることは否めません。
国会議員も地方議員も、海外への視察を実施したとなると大きな批判を浴びがちではありますが、やはり海外の国々が備える先進性を学ぶためにも、もっと積極的に海外視察を行うべきだと考えます。
良いものを実際に目で確かめ、吸収しようとする積極性と実行力。
これからの日本に期待したいところです。
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